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第3話 2000年の決着!二つのヴォイダー

CHARACTER

籠倉 龍吾:大和 稟 

羽音 円香:上条 佑人 

リート=L=フューチャー:あっくん 

マイナ=レイラック:森永 新菜 

フォルテ=スト=アプマーシュ:小豆 戒斗 

神山 玲治:天満 ハル 

安里 響介:日野 あらし 

南部 誠治:W.インカネーション 

ドレイザー=アトラス:GOD@怪演隊 

ライル=マイローダ:相羽 丈 

リリィ:青井 凛 

メディム=レオネール:巫女兎 

バルディ=ドーン:宴M九段 

ルーザ=ヴォルカディア:妲己 

ラーゴム=シルヴァニロフ:相羽 丈 

地球圏統一連邦大統領:宴M九段 

オペレーターA:紅夕陽 

オペレーターB:W.インカネーション

議員A:相羽丈 

議員B:オガ

ヴォルカディア兵:

青原 蒼/抹茶粉/やまだあ/大和稟

尾張 彪:アスティー

アルマ=ル=アルマ:青井凛

◆S-18 【返ってきた男】

ヴォルカディア兵3    「ルーザ様!戦闘隊長ラーゴム大佐が地球人のドラグーン部隊に敗れたとの報告が入りました!」
大女帝ルーザ    「ほほう。あのラーゴムが敗れたか。地球人め、思った以上にやるようだな」
ヴォルカディア兵3    「はっ! ドラグーン部隊は惑星Ω-46に上陸した模様です」
大女帝ルーザ    「アルマが彼奴らの手に落ちたか。まあいい。どうせあの女はΩ-46から出ることができん。そろそろ出番のようだ。来るがよい」
          (足音)
尾張彪    「…………」
大女帝ルーザ    「ダークヴォイダーの整備はすんだのか? 尾張彪よ」
尾張彪    「は……。準備は整っております。この度は、今一度ドラグーンの部隊と戦う機会をお与え下さり、大女帝には畏み陳謝する所存」
大女帝ルーザ    「御託はよい。2000年前、瀕死のお前を拾い、こうして蘇生してやったのだ。さぞ面白い物をみせてくれるのだろう?」
尾張彪    「は……。憎きドラグーンを沈め、必ずや奴らの首を献上しましょう」
大女帝ルーザ    「よろしい。貴様に我がヴォルカディア帝国の駆逐艦隊と機動兵器部隊を与えよう。前線復帰の餞として受け取るが良い」
尾張彪    「はは…… 感謝の極み」
大女帝ルーザ    「吉報を待っている」(その場を後にする尾張彪)
大女帝ルーザ    「ルガーラ」
ルガーラ    「お呼びですか、ルーザ様」
大女帝ルーザ    「貴様を尾張彪につける。行動を監視しておけ」
ルガーラ    「はっ!」

◆S-19 【囚われの姫君】

南部    「ドラグーンへ。こちら上陸班。救難信号の発信源に向けて移動中」
メディム    「こちらドラグーン。了解しました。気をつけて」
円香    「この洞窟の先から救難信号が出てる。ヴォルカディア帝国はそれを邪魔してるんだね」
玲治    「護衛の無人兵がいそうですね」
南部    「ああ。そのようだ」  

玲治    「くっ! お出ましですか」
ドレイザー    「ここは我々が切り開くぞ」
玲治    「はい!師匠!」
ドレイザー    「いやぁ!!!」
玲治    「はぁ!!」
円香    「おみごと」
ドレイザー    「急ぐぞ!」
玲治    「開けた場所に…… !?」
アルマ    「う……」

玲治    「お、女の人……?」
円香    「鎖に繋がれてる…… 救難信号は彼女が……」
玲治    「助けます!」
アルマ    「……」
玲治    「う……美しい……」
アルマ    「ありがとう…… 私はアルマ…… アルマ=ル=アルマ……」
円香    「アルマ……さん」
アルマ    「私の声に命がけで答えてくれたのは……あなた方が初めてです」
南部    「あなたは、一体」
アルマ    「皆さんは、白色彗星をご存知ですね?」
円香    「ええ」
アルマ    「あの白色彗星は、大きな楕円軌道を描いて宇宙をめぐり、軌道上の惑星を侵略、植民地化して、全宇宙を我が物にしようとしているのです。私達の母なる星も、白色彗星、ヴォルカディア帝国の手によって滅ぼされてしまいました」

玲治    「じゃあさっきの連中も、あの彗星から来たってことか?」
アルマ    「その通りです。私達の種族は、宇宙でも数少ない超能力を持った種族…… 私はたった一人ここに幽閉されていたのです」
円香    「なんてこと……」
南部    「ヴォルカディア帝国は、その超能力を恐れている……ということか」
円香    「アルマさん。 ここは危険です。私達の星へ来て下さい。ひとりぼっちでこんな寂しい所にいては行けません」
アルマ    「ありがとう…… しかし、私は……この星から出ることは出来ません」
玲治    「なぜですか?」
アルマ    「私の超能力は、特殊な鉱石によって抑えられています。私の故郷やこの星はその鉱石で出来ているのです。もし、この力を開放すると、周りの物質が次々に分解され、分子構造を維持できなくなってしまうのです」
南部    「なるほど…… それがヴォルカディア帝国が恐れる超能力……興味深い」
円香    「じゃ、じゃあ……」

アルマ    「私は……あなた方が白色彗星ヴォルカディア帝国を打ち破ることを、この星で祈り続けるしかありません」
玲治    「そ、そんな…… そんなことって」
ドレイザー    「戻るぞ……」
玲治    「でも師匠! この人をここに置いていくなんて」
ドレイザー    「彼女をここから救い出す事も必要だが、帝国の悪逆非道を阻止せねば、彼女だけでなく、宇宙全体が危険にさらされる」
玲治    「それは……」
円香    「でも、ヴォルカディア帝国は、どうやってあの彗星をコントロールしているんですか?」
アルマ    「あの白色彗星の、光り輝く高速中性子の嵐と高圧ガスの帯の中には、人工の帝国があるのです」
南部    「人工の……帝国? それがヴォルカディア帝国の本拠地ということか」
アルマ    「ヴォルカディア帝国に打ち勝つには、まず白色に燃えるガス帯を取り除かなければなりません。しかしそれは……あなた方が持っている今の戦力では不可能でしょう」
南部    「……なにか、弱点はないのですか?」
アルマ    「それは私にも分かりません。しかし、どんなに悪魔的な文明であろうと、所詮は科学によって作られたもの……必ず弱点が有るはずです。どうかそれを見つけて下さい」
南部    「……白色彗星の……弱点か…… なるほど」
アルマ    「私があなた方にお伝えできる事は、これだけしかありません。どうか、ヴォルカディア帝国の野望を阻止して下さい。私はここで…… あなた方の勝利を……祈り続けます」

◆S-20 【尾張艦隊 宿敵を求めて】

ヴォルカディア兵3    「尾張彪様、ドラグーンはΩ-46を離れ、我がヴォルカディア帝国彗星へ進軍。こちらへ向かっております」
尾張彪    「これより、我が艦隊は地球防衛隊ドラグーン討伐へ向かう。全速前進」
ルガーラ    「尾張彪。どのような方法でドラグーンを落とす? ラーゴム大佐の超弩級機動兵器は奴らに撃滅されたのだぞ」
尾張彪    「ドラグーンにただ力を押す戦法など効くはずがない。私に任せてもらおう」
ルガーラ    「大女帝ルーザ様よりお預かりした艦隊を損耗するような無様な戦い方は許さんぞ。分かったな」
尾張彪    「ふっ……」
尾張彪    「籠倉龍吾…… 今度こそ、貴様を倒す……」

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第3話 2000年の決着!二つのヴォイダー 終

◆S-21 【決闘の条件】

マイナ    「白色彗星……ヴォルカディア帝国…… まさかWOTGUを作った文明と戦う事になるとは思いませんでしたね」
南部    「ああ。だがあの無人機の高い性能。そして巨大な彗星をコントロールできる科学力を持っているのも肯ける。手強い相手だ」
響介    「なーにビビってやがんだ! かかる火の粉は振り払う、俺達がすることは今までどおりってことよ!なぁ、リート!」
リート    「そうそう!俺たちはWOTGUを倒した最強チーム! ヴォルカディアなんて全然敵じゃねえっっすよ!」
玲治    「でも、あれだけの科学力を持ったヴォルカディアが恐れる超能力って、一体どれほどのものなんでしょうか」
円香    「……分からないけど、なんとかアルマさんも助けてあげなくちゃ」
ドレイザー    「その答えは……次の戦いにかかっているだろう」
メディム    「……? ぜ、前方に機影…… 駆逐艦多数!」
バルディ    「お前ナマズの親戚か? ドレイザーさんよ」
南部    「戦闘配備だ! みんな、疲れている所すまないが、休んでいる暇はない。前方の敵を殲滅する」
メディム    「!? 待ってください、様子が変です」
メディム    「敵艦から、一機……! こ……この反応は…… そんな……」
響介    「どうした!」
メディム    「も、元地球艦隊所属…… ダークヴォイダーの反応です」
円香    「え!?」
玲治    「や、奴が!?」
リート    「WOTGUとの戦いで、死んだはずじゃ……」
ドレイザー    「動揺するな! 敵の作戦かもしれん」
メディム    「通信来ました。メインモニターに……出します」
尾張彪    「ドラグーンの諸君。 またあえて光栄の至だ」
円香    「……彪……くんなの?」
尾張彪    「地獄の淵から舞い戻ったとでも言っておこう。貴様らと……決着を着けるためにな」
円香    「どうして! どうして私達が戦わなきゃ行けないの! あなただって……元は地球のために戦っていた戦士じゃないの? ……どうして、ヴォルカディア帝国に……」
尾張彪    「羽音円香。私は地球人である前に…… 武人なのだ。……貴様にはわかるまい」
円香    「……彪君……」
尾張彪    「ドラグーンの諸君。貴様に決闘を申し入れる。半刻の後、籠倉龍吾との一対一の勝負。貴様らが勝てば、我が艦隊はこの航路を明け渡す。しかし、私が勝てば。貴様ら全員の命は私のものだ」
ライル    「ほう……まったくもって公平性にかける提案だ。だが、堂々とそれを提示してくる度胸は賞賛に値する」
円香    「分かりました。検討します。ただし、一時間の間は白色彗星も停止してくださるよう、こちらからも要求します」
尾張彪    「良いだろう」
ルガーラ    「おい、尾張彪!貴様何をわけのわからない事を! 貴様の一存で我がヴォルカディアの進軍を勝手に!」
大女帝ルーザ(通信)    「ルガーラ」
ルガーラ    「ル、ルーザ様!」
大女帝ルーザ    「面白い余興だ。その者の好きにやらせるがよい」
ルガーラ    「し、しかしルーザ様!」
大女帝ルーザ    「聞こえなかったのか」
ルガーラ    「は、はは!」
尾張彪    「ドラグーン。半刻後、返答を聞こう。返答なき場合は、貴様らの船を…… いや、地球を破界する」
円香    「彪……君」
リート    「ど、どうするんですか!円香先輩!龍吾先輩いないんすよ!? しかもどこにいるかわかんないんすよ!? たった一時間でどうやって……!」
円香    「私がコスモソニックで出ます」
フォルテ    「ま、円香中佐!たった一人で行くなんて無茶です!」
円香    「これは…… 私達の問題なの。ごめん…… でも、龍吾がいないなら、私がやるしかない」
玲治    「円香先輩……」
南部    「私のコスモソニックを、龍吾の仕様に換装しよう。そちらも準備してくれ」
円香    「はい」

​◆S-22 【2000年の決着】

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円香    「準備完了です。通信は控えて下さい。彪君に、龍吾がいないことをさとられないように」
南部    「了解した。羽音、無理はするな。いいな」
円香    「……はい。 羽音円香、コスモソニック、行きます」
尾張彪    「約束の半刻だ。待ちわびたぞ、籠倉龍吾」
円香    「……」
尾張彪    「ふっ……まさか愛機でなく、そんな量産型で出てこようとはな。私も舐められたものだ。しかし、私は容赦などせん」
円香    「……」
尾張彪    「だんまりか。それもよかろう。 勝負だ!」
円香    「くっ……!」
円香    「は、速い!」
尾張彪    「どうした! 動きが鈍いぞ!それでも地球を守った英雄かぁ!!」
円香    「ううっ! 龍吾のチューンだとどうしても遊びが少ない!分かってはいたけど、こんな過激なチューンだなんて……!」
尾張彪    「我がダークヴォイダー!その程度では倒せはせんぞぉ!!」

円香    「くっ! 私だって!やってみる!」
円香    「私だって、やる時はやるんだから!」
円香    「究極!! コスモソニック! キイイイイイイイイック!!」
尾張彪    「甘い!!」
円香    「えっ!?」
尾張彪    「はああああああああ!」
円香    「きゃあああああああああああああああ!」
フォルテ    「円香中佐!」
円香    「くっ…… まさか、避けずに弾き返すなんて……」
尾張彪    「つまらん…… つまらんぞ!! 羽音円香ぁ!!」
円香    「……彪君……」
響介    「あ、あいつ!」
南部    「やはり……気づいていたか」
ドレイザー    「当然だ。いくら機体を繕った所で、羽音円香は羽音円香。籠倉龍吾にはなりえん」
ライル    「羽音君も、それを分かった上で出撃したはずだ。ここは、見守るしかない」

円香    「やっぱり、気づいてたのね……」
尾張彪    「奴はどこに居る」
円香    「龍吾は……」

  (しばらく静寂が流れる)
尾張彪    「……くっ…… くっくっくっく…… あっはっはっはっはっは!!」
円香    「あ、彪君?」
尾張彪    「そうか……そうか……その通りだ!貴様はそういう男だったなぁ!! 籠倉龍吾ぉ!!!」
円香    「え!?」
メディム    「ドラグーン左舷40度! 高速で接近する物体あり!」
響介    「あの馬鹿野郎……」
ライル    「ふ…… 重役出勤もいいところだな」
龍吾    「ソニックヴォイダー∑…… 籠倉龍吾! 出ぇるぜええええ!!」
龍吾    「ああああきらあああああああああ!!!」
尾張彪    「りゅうううごおおおおおおおおお!!!」
龍吾    「随分待たせちまったなぁ 2000年ぶりの再会を祝して乾杯でもどうだ?」
尾張彪    「面白い。一杯やろうじゃないか……! そう、私と貴様の二つのヴォイダーでなぁ!」
円香    「龍吾!」
龍吾    「円香!下がってな! こいつは俺が引き受けたぜ!」
響介    「おい龍吾ぉ!! てめえ重役出勤してきやがった挙句にそのデカイ態度はなんだぁ! ええ!?」
龍吾    「先輩、俺ぁもう軍人じゃあねえんだぜ? 俺が俺のために、自由に生きて、自由に宇宙を駆けたって、誰も文句言うすじあいはねえってことですよ」
響介    「やれるのか!」
龍吾    「へっ! 上等!!」
尾張彪    「これだ……この感覚だ! ようやく、2000年の時を経ても取り戻せなかった、生命の感覚を取り戻したぞ! 籠倉龍吾ぉ!!」
龍吾    「お楽しみはこれからだぁ!!」
ヴォルカディア兵4    「ルガーラ様! 敵の機体が一機!増えました!」
ルガーラ    「ええい!見ればわかるわ! 尾張彪め…… どこまでも勝手な……!」
龍吾    「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
尾張彪    「ぐああああああああ!!!」
大女帝ルーザ    「……あの機体…… ふっ…… ますます面白い余興だ」

龍吾    「円香! この技はこうやってやるんだ、よぉぉっく見とけ! モーションセレクト、インファイト! 行くぞ、ヴォイダー!」
尾張彪    「ほう!ならば私も応えよう!貴様と同じ地平でな!」
龍吾    「究極!!」
尾張彪    「最強!!」
龍吾    「ソニックヴォイダアアアアアアアア キイイイイイイイイイイック!」
尾張彪    「ダークヴォイダアアアアアアアアア パアアアアアアアアアアンチ!」
龍吾    「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
尾張彪    「ぬおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
尾張彪    「はっはっはっはっは!!! そうだ!この響きだ!」
龍吾    「ぬああ!? へっ! やっぱつええな!お前! おおおおりゃああ!!」
尾張彪    「ぐう!!」
リート    「すっげえ…… あれが…… 龍吾先輩の戦い……」
ドレイザー    「見事だ」
玲治    「6年のブランクを感じさせませんね」
ライル    「我が友ながら、良い戦いぶりだ」
円香    「龍吾…… 頑張って……」     
ルガーラ    「ええい! 尾張彪め! こうなれば……!」
龍吾    「はあ…… はあ…… はあ……」
尾張彪    「はあ…… はあ…… はあ……」
龍吾    「ちっ お前たぁ長くなりそうだな」
尾張彪    「籠倉龍吾…… 貴様との決着はやはりこうでなければならん」
龍吾    「ホント……惜しいぜ。お前、どうして防衛隊から抜けやがった。俺達なら、最強のチームを組めたはずじゃねえか」
尾張彪    「戯れ言を…… 貴様が防衛隊にいる限り、貴様とこうして本気で拳を交えることなど叶わん。私は決めたのだ。貴様を我が永遠のライバルと…… そして生涯をかけて戦い続けると」
龍吾    「そりゃどうも。だけどな。そんな戦い、何の意味がある?人は、手を取り合って生きていくもんだ。拳を交えて分かり合える事なんてなぁ、底がしれてるぜ」
尾張彪    「戦場という場所は……常に人を試し、目覚めさせる至高の場だ。本物の戦場だからこそ、貴様とこうして本物の決闘をすることができるのだよ」
龍吾    「因果な野郎だぜ……」
尾張彪    「さあ、これで最後だ…… 籠倉龍吾!」
龍吾    「へっ…… ああ。決着だ……」
龍吾    「はあああああああああああああああ!!!」
尾張彪    「おおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
尾張彪    「ぬん!!」
龍吾    「はあ!!」   
尾張彪    「ぐっ…… 見事だ……」
龍吾    「くっ……手加減してたら、こっちがやばかった……か」
尾張彪    「ふ……ふふふ…… 貴様の勝ちだ…… 籠倉龍吾」
龍吾    「彪……」
尾張彪    「もうよい……私は十分に戦った…… 私の戦いは……終わったのだ」
龍吾    「……彪……」
円香    「きゃああああああ!」尾張彪    「……む!?」
龍吾    「!? ま、円香!?」
ルガーラ    「地球人! この女の命は、今私の手の中にある! 機体を捨て、投降するのだ」
尾張彪    「ル、ルガーラ!! 貴様、卑怯な……」
ルガーラ    「尾張彪、貴様のやり方は手ぬるいのだよ。どんな手を使ってでも、力で敵をねじ伏せ勝利する。それがヴォルカディア帝国の戦い方だ」
龍吾    「て、てめえ!」
ルガーラ    「さあ、地球人!機体を捨てるのだ」
南部    「メディム、ここからやつを狙えるか?」
メディム    「な、なんとか」
ルガーラ    「おっと、地球の軍艦。貴様らも動くな。怪しい素振りを見せればこの女の命はない」
リート    「くっ!! 汚ないぞ!」
フォルテ    「ま、円香中佐!」
円香    「龍吾!私に構わないで!」
龍吾    「円香!」
尾張彪    「くっ……!」
ルガーラ    「ぬお!!」
尾張彪    「ルガーラ! 私と一緒に地獄へ落ちろ!」
ルガーラ    「おのれ! 死に損ないめが!」
円香    「きゃあああああ!」
龍吾    「ま、円香!!」
尾張彪    「死ねえ!!!」
ルガーラ    「ぎゃあああああああああああああ!」
龍吾    「彪ああああああああ!」
南部    「コスモソニック回収!急げ!」
マイナ    「了解!」
龍吾    「円香……!」
円香    「だ、大丈夫…… それより…… 彪君が…… ゴホッゴホッ!」
龍吾    「くっ!…… ドラグーン! 救護班の用意、急いでくれ!!」
マイナ    「円香さんは私にまかせてください! 龍吾さんはダークヴォイダーを」
龍吾    「あ、ああ!  彪!答えろ!おい!」
尾張彪    「……ふっ…… まさか、このような最後が待っていようとはな…… 私も落ちたものだ」
龍吾    「馬鹿野郎、しゃべるな! 今ドラグーンに収容する!」
尾張彪    「籠倉龍吾…… 聞け」
龍吾    「……?」
尾張彪    「ヴォルカディア帝国にこの生命を繋ぎ止められたとはいえ……心まで売り渡した覚えはない…… ……籠倉龍吾…… 戦え……」
龍吾    「彪……」
尾張彪    「ドラグーンならば……戦う方法はいくらでもあるはずだ……」
龍吾    「……」
尾張彪    「いいか、龍吾…… 白色彗星の……渦の中心核を狙え……」
龍吾    「渦の中心核……?」
尾張彪    「成功を祈る……さらばだ」
龍吾    「ま、まて!」
尾張彪    「我が永遠の……友よ……」
龍吾    「あきらああああああああああ!」
 

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